悲しい体験をされた時に‥‥‥

. モーニングワーク・プロセスの５段階

①死の否認と隔離　（ショックの段階） 「そんなことは有り得ない」「信じない」現実逃避の気持ちに陥る時期です。感覚が麻痺し涙が出ない、何も考えられず、食べる・眠るなどもできない状態になります。

②怒り・抗議 現実を突きつけられ、向けるところのない怒りが湧いてきます。その時、向け易いところ（人や物）に怒りが向けられたり、運命への恨みになったりしますが、結局、自責の念や後悔の気持ちへと移行することになります。悲しみ、罪責感、怒り、 深い悲しみとともに、故人・周囲の人を責める気持ちとそう思ってしまう自分を責める気持ちが同時にあります。

③取り引き 「もう悪いことはしませんから愛するものを返して下さい」「自分の大事なものと引きかえに助けて下さい」といった気持ちになります。

④抑うつ 絶望感、無表情、周囲への関心を失い、自分は価値のない人間だと思ったり、引きこもりのような状態になります。脱力感とともに深い悲しみに沈みます。

⑤死の受容 徐々にエネルギーが出て、新しい希望が見えてきます。周囲との関わりを大切にしようと思えるようにもなります。現実を認めて受け入れ、悲しみと抑うつの中に人間として生きる道を見つめ、前向きな歩みを選びとっていきます。

ご自身や身近な方が大きな喪失体験をされた時、モーニングワークの考え方を知り、ちゃんと嘆き悲しむことが必要だと知っていたら、今どの段階にいるのか、また回復に向かっていることを客観的に見ることができます。

そしてもうひとつ大切なのは、モーニングワークの過程はそばで見守ってくれる人が必要だということです。

アドバイスや励ましや指導をするのではなく、側に居て黙って耳を傾けて、心を寄り添わせることが重要です。

自身の事であれ、他者の事であれ、きちんとしたモーニングワークを行うことが心の成長につながり、30代〜40代〜50代と色々な経験を積み重ねて、心身ともに円熟味を増しながら、充実した生活を送っていけたら素晴しいことだと思います。