当サロンでは、ご来店頂いたお客さまに単に健康情報をお伝えするだけではなく、豊かな人生を送る為に大切なエッセンスを惜しみなくお伝えしています。
3次元情報だけでなく、5次元またはそれ以上の次元からの旬の情報も!(笑)、それぞれの方に必要なものを随時織り交ぜてお伝えします。
今日は親業シリーズの7回目。
子どもの問題を親が所有するか or 子ども自身が所有して解決していくか
勉強についても、親の方が悩んでいるかのような形になりがちですが、子ども自身も気にしているものです。
こんな例がありました。親業のあるインストラクターの家庭での例です。
小二の娘、漢字テストで30点のを小さく折りたたんであったのがカバンから落ち、6年の姉に見つかってしまった時のことです。
「30点とったからって、お姉ちゃんに馬鹿にされた」とベソかいて台所にきました。
2人のやりとりを何気なく聞いていたのですが、姉が言ったのは「勉強していかないから、悪い点取っちゃうのよ」程度でした。
いつもでしたら、私は、「今度がんばってやろうね」とか「お姉ちゃんだって悪い時あるんだから、人のこと言わないの」なんて言うと思うのです。
でも、親業学んだからでしょうか、姉に言われた言葉より、30点が悲しいのだとピーンときました。
それで、「30点か、悲しいわね。お母さんも悪い点とったことあるなぁ」と言ったのです。
「本当?」急に元気になって、ランドセルの中から4枚テストを出してきて、私の前に並べました。
50点、60点‥‥。びっくりしたけど「ふーん」と私。すると娘が、
「お母さん、私勉強していかなかったから悪い点とったと思うの。これから毎日勉強して、漢字博士になっちゃうからね」
そして楽しそうに机に向かい、ノートを開いて漢字を書き始めました。自分で、建設的解決をしたのです。これは2日続きました。
学校の父母懇談会でこの話をしたら、いろいろな話が続いたそうです。
いつも80点以上で偉いなと思っていたら、ある日、おもちゃ箱の角から、40点50点のテストが小さく畳まれて入っているのを見つけ、ショックを受けたとのこと。
なぜ見せなかったのかと叱ったら、「母さんは絶対叱るから、悪いのは見せなかった」
また先生からの話で、ゴミ箱の中に毎日同じテストが落ちている。持って帰れと言ったら、「家に持って帰ると、お父さんにゴツンされるから嫌だ。このテストは先生にあげるよ」等々。
親の態度の影響は大きいものですね。
前回は親が聞き上手になって、子どもが投げてきた白いボールを受け取ったら、親も白いボールを投げ返すお話でした。
<幼稚園に行きたくない>」
あるお母さんと6歳の男の子の白いボールの会話
(朝、幼稚園に行きたくなさそうな感じだった。のんびりと着替えながら)
子「僕、今日は当番なんだ。(イヤそうな顔)」
母「今日は当番だから幼稚園に行きたくないんでしょう?」
子「そうなんだよ。だって当番って朝から帰る時までたくさんの仕事があるんだよ。紙を配ったり、みんなの前で時間割を発表したり、やることがたくさんあるんだ。」
母「当番ってたくさん仕事があるから本当に大変なのね。」
子「そうだよ。でもみんなに当番は回ってきて、やらなきゃだめなの。僕、幼稚園行ってくる。」
<お母さんの言葉>
朝の短い時間の会話でしたが、子供との間にスムーズなコミニケーションができて気持ちが良かった。
いつもだったら、こんな時、質問、尋問したりして挙句には命令になり「とにかく早く幼稚園に行きなさい」となってしまうところでしたが、呆気ないくらい子どもの方から行動してくれました。
これで親子の関係も壊さず、自分で話して自分で結論を出しています。母親の話した言葉は二言だけです(*^_^*)
黒板消しの係が嫌だ
あるお母さんと8歳の男の子の白いボールの会話
子「僕、黒板消しの係、嫌だな」
母「黒板を消す係なの?」
子「うん生き物や本の係がいいなぁ」
生き物や本の係がいいの? 」
子「だって、先生が黒板にいっぱい書いちゃうと、消していて休み時間がなくなってしまうんだよ」
母「あら、休み時間ずっと黒板消してるの」
子「椅子持っていってやるの、いやだよ」
母「あぁ、届かないから、椅子に乗って消すのね」
子「〇〇(友達の名前)と2人でやるんだよ」
母「2人でやっているの」
子「でも、〇〇はやらないで、僕ばかりやるんだよ」
母「〇〇くんは全然やらないの」
子「うん」
母「そう、いやね。先生に言ってみたら?」
子「〇〇に行ってみようかな。それでダメなら先生に言うよ」
母「あーそうね。」
子「そうだ、おかえりの会に行ってみようかな」
母「そういうのがあるの」
子「うん、悪い事した人のこと言ってもいいんだよ」
母「そうね、言ってみるといいわね」
<お母さんの言葉>
能動的聞き方を心がけたため、子どもの不満が黒板を消す係にあることより、友達が仕事をサボっていることにあることがわかりました。
私の提案「先生に言う」より、自分で本人に言い、「お帰りの会」に言うと子ども自身が解決策を考えたことに驚きました。
親が悩みを所有すると、上記の様に「先生に言ったら」ということになります。
そして、もし子どもが先に先生に言って、結果がうまくいかなかったとしたら、この子は「お母さんがそう言ったから先生に言ったのに、うまくいかなかったじゃないか」と、問題の処理の責任を自分が負わず、親のせいにして、更に親への不満や不信感を募らせることになってしまうかも知れません。
子どもに問題を所有させながら、親が聞く相手になることで、子どもは自分で結論を出していきます。
子ども達は、その力を持っています。
『親業』5日目は、聞くことについて〜です。(以下「親子手帳」より)
子どもが悩んでいる時、親にできる手助けは、子どもの気持ちを聞くことです。
親の口を動かすのをやめて、まずは聞きましょう。
誰でも、悩みがある時には他の人に聞いてもらうと、悩みが口から出ることで悩みを眺められ、よく見えるようになります。
子どもも同じです。悩みを話せたら、解決への第一歩を踏み出せます。
なので、親が悩みを聞くのは、子どもの悩みを聞いた後で、忠告を与えたり提案したりして、親が悩みを解決してやるために聞くのではありません。
子どもが悩みを口から外に出して、自分で眺められるようにするために聞きます。
子どもが悩みを口にできれば、悩みを話す相手は電信柱でも、猫でもいいのです。でも、子どもを助けたい気持ちの溢れているのが親ですから、子供の悩みを聞くことで充分助けてあげることが必ずできます。
聞き上手になろう
子供の悩みを聞くにも、いろいろな聞き方があります。
(1) 子供の言うことを黙って聞く。
(2) 相槌を打つ。「そうなの」「まったくね」「まぁ!」「うん」「なるほど」「本当かい」「ふ〜ん」
(3) もっと話すように促す。「どう思っているのか、聞きたいなぁ」「どういうことかな」「もっと話してみて」
前記(1)(2)(3)は、確かに、親の側が聞く姿勢になっているのですが、限界を持っています。それは、
(1) 親からの言葉があまりないので、物足りない。
(2) 本当に親に理解されたかどうか、子どもがよくわからない。
(3) 自分の言ったことを、親がどう思っているのかわからない。
(4) 親と子が親密に理解し合えるところまでいかない。と言うことです。
白いボールが来たら、白いボールを返そう=能動的な聞き方
親業訓練に『能動的な聞き方』と呼ばれる聞き方があり、それには、前述の様な限界がありません。
簡単に言うと、子どもから白いボールが投げられたら、親も白いボールを返そうということです。
例えば子供がお腹をすいたので、
「ママ、お腹がすいたよー」と言った時に、「うるさいわね。いつもお腹空かして。お母さん、今支度してるでしょう。宿題もしないで、ご飯の事ばかり言わずに、少しは勉強でもしたらっ!」と言ったとしたら、これは子どもの言った事は受け取っていません。
お母さんが言いたいこと、すなわち、お母さんからの赤いボールを投げたことになります。
こんな時、「お腹がすいたのね」と言ったら、これは子どもの投げた白いボールを返していることになります。
白いボールが来たら、白いボールを返す、と言うのは子どもと心のキャッチボールをすると言うことです。
あなたの白いボールを受け取りましたよ、と子供に伝えると言うことです
白いボールは子供の心
子どもはお腹がすいたときに、「お腹がすいた」とは必ずしも言いません。
例えば「晩御飯まだ?」と言ったりします。その時に、先ほどのように、「うるさいわね、いつもお腹空かして。お母さん、今支度してるでしょ。云々〜」と言ったのでは、子供はそれ以上話す気も起きないでしょうし、自分の気持ちを理解してもらえた、とも思えないでしょう。
「晩御飯、まだ?」と子供が言ってから、「お腹がすいたのね」と親から送って初めて、子供は自分を理解されたと感じられます。
ですからそこで親が返す白いボールは、子どもの心の白いボールであって欲しいものです。
(次回は白いボールの会話例をご紹介します)
子育てを『親業』の視点から考えるその4です。
人生や悩みを所有しているのは子どもですが、その悩みが子どもを押しつぶしそうな時、どうしたら良いのでしょう。
いじめっ子・いじめられっ子の問題や、自殺など痛ましい出来事などもあります。
子どもが悩んでいる時、親にできる事は何でしょう。
親は子供のためを思って一緒に考えようとしますが、子どもはそれを必ずしも喜んではいないこともありますし、子どもの判断を邪魔している場合もあります。
例えば、「学校なんか嫌い。行きたくない。」と、子どもが悩みを口にした時、あなたはどの様に答えるでしょうか。
親業では、親の対応の「お決まりの12の型」を紹介して、子どもの悩みの所有権をおかしたり、考える力を奪うパターンを望ましくないと考えています。
<お決まりの12の型>
(1)命令 子どもに何かするように、またはしないように言う。命令する。
「文句ばかり言わないで、行きなさい。」
(2)脅迫 あのことをすれば、どんな結果になるかを言う。
「行かないと、お父さんに言いつけるよ。」「行ったほうが、あなたのためよ。」
(3)説教 何をすべきか、すべきでないかを言う。
「学校には行くべきよ。」
(4)提案 どうしたら悩みを解決できるか、助言忠告、提案する。
「担任の先生に相談してみたらいいのに。」
(5)講義、理詰めで迫る
「学校嫌だと思うから嫌になるんだよ。嫌だと思わなければ良い。嫌なことがないように、しっかり勉強して、友達と仲良くすれば大丈夫だよ。」
(6)非難 子どもに対し、否定的な評価をする。
「ちょっと嫌なことがあると、すぐ弱音を吐いて、ダメね。」
(7)同意 肯定的な評価をしたり、賛成する。
「じゃぁ、行かなくていいじゃないか。」
(8)辱める
(9)解釈 子どもの動機は何かを、親の方が解釈したり、原因を分析したりする。
「学校の成績が良くないから、そんなふうに考えるんじゃないのか。」
(10)同情 子どもの気持ちを良くしようとする。今の気持ちから抜け出させようとする。
「明日はいいことがあるかもしれないよ。でも確かに、学校は退屈で嫌な時もあるよ。わかるな。」
(11)尋問 原因、動機、理由を見つけようとする。親の方で、子供の悩みを解決するのに役立つ情報を子供から聞こうとする。
「いつからそんな風に感じ始めたの?いじめっ子でもいるの?先生とはうまくいっているの?どうして?」
(12)ごまかす 悩みから子供をそらそうとする。親自身が問題から逃げ、子供の注意を外にそらす。冗談に紛らわせる。
「その話は今はやめようよ。」「まぁいいじゃないか。明日の朝になったら、また気持ちも違っているだろう。」
ついつい言ってしまいそうな言葉が多いと思います。でも、これらは子どもの自立を阻んだり、親への信頼が持てなくなる接し方になることがあります。
親の口は災いの元
数回に渡って『親業』の考え方をご紹介しています。
今日は、日常でよくあるエピソードからその悩みは誰のものかを考えみます。
人生の所有権〜誰の悩みか人生か
『親業』の親子手帳に、親業を学ばれているあるお母さんのエピソードが書いてありました。
6歳の男の子が椅子の上に乗って遊んでいます。
母「危ないわよ。怪我をするから気をつけなさい。」
子「大丈夫だよ!」
と案の定、椅子が倒れて、子どもが大きな声で泣き出しました。
母「ダメじゃないの。だからお母さんが言ったでしょ!」
子「転んで痛いのは僕なのに、どうしてお母さんは僕のことを怒るんだよ!」
私はそこでハッとしました。
そうだ、転んだことで、この子は椅子の上に登ったら危ないことがわかったはずだ。そこで私がまた子供を非難しなくても良いのではないか。それに痛いのは子供なのだ、と思いました。そこで、
母「痛かったでしょ。ここが痛いのね。」と言うと、子供が
子「そうだよ。早くお薬塗ってよ。」と、泣くのをやめてケロリとして言いました。
痛いのは子どもです。いくら親だからといっても、子どもが痛いのに、「痛くないでしょ」とは押し付けられません。
子どもの悩みは子どもが所有し、子どもの人生は子どもが所有しています。親であってもその所有権をおかすことはできません。
また、子どもに親の人生を送らせることもできません。
子どもは自分の『分身』みたい?!
子どもに対して、自分の『分身』である様な気がしてしまうことがあります。
そうなると、自分の理想とする姿に近づいていないことに、腹立たしさを覚えたり、対立してしまったり、感情的になったり、惨めな気持ちになったりしてしまいます。
小さくても、分身ではなく一人前の人間と思えば、随分と気持ちが楽になります。
親は子どもの悩みや人生を所有できませんが、子どもが悩みを解決し、より良い人生を生きる上で手助けすることができます。
できればお互いの為に、上手なやり方で手助けしたいですね。
(次回に続きます)
HUPYELL
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