今日から数回にわたって、「親業訓練」という考え方を紹介します。「親業訓練」は、米国の臨床心理学者トマス・ゴードン博士(1918-2002)が開発したコミュニケーションプログラムです。
原題は「Parent Effectiveness Training(親としての役割を効果的に果たすための訓練)」。カウンセリング、学習・発達心理学、教育学など、いわゆる行動科学の研究成果を基礎にしています。
ゴードン博士は、親としての役割、つまり<親業>を果たすことは、「一人の人間を生み、養い、社会的に一人前になるまで育てる」仕事にたずさわることであると述べています。
今から30年近く前ですが、子どもが1歳を過ぎてイヤイヤ期を迎え、叱る場面が増えてきました。どうしたらコミュニュケーションがうまく持てるかを考えていた頃、「親業訓練」に出会いました。子どもをベビーシッターさんに預け、毎週講座に通ったのですが、それがとても良い学びと経験になり、その後の子育てが本当に楽になりました。
以下、「親業訓練協会」の親子手帳からご紹介したいと思います。
1.子供は変わっていくもの
「お母さん大好き!」そう言って腕を首にからませてきていた子どもが、いつの間にか成長して、「いいからほっといて!自分で好きなようにするからいいでしょっ!」と答えるようになった時、何となく寂しいような、苛立ちさを感じさせられてしまいます。
(お母さんの心の声)
今までさんざん世話を焼かせてきたのに、そんな言い方はないじゃない。親だもの放って置けないわよ。でもそれは、子どもが成長したしるしなのかも知れないわね。自分で決められるようになったのね。でも、あなたの判断力に任せておけない気がするの、心配で。それとも信頼してあげなきゃいけないのかなぁ‥‥
様々な思いが胸をよぎり、気持ちが揺れ動きます。「どうしたらいいのかしら?」、ふとつぶやいたりすることもあるかも知れません。
子どもを産んで親にはなったけれど、親って大変ですね。
ひたすら頑張ってみてはいるものの、いまひとつ何か足りない感じで自信がないわ、と感じておられる方も多くいらっしゃるかも知れません。
2.どなっても親の気持ちは伝わらない
子どもの欲しがる自転車を買う時、おもちゃを買う時、お菓子を買う時、子どもの喜ぶ顔を見て嬉しいと思う気持ちとともに、甘やかしになっていないかなぁ〜と、ふと反省する気持ちが湧くこともあるでしょう。
また、反対に、子どもの欲しがるものを買わないでいる時には、「それが子どものためなんだ」と思いながらも、膨れっ面の我が子を見ると、胸が傷んだり、腹立たしい気持ちになったりもします。
「親の言うことがどうしてわからないんだ!」と、いくら大声で怒鳴ってみても、口を酸っぱくして諭してみても、親の愛情から出た言葉なのに、子供に通じない時があるものです。ときには、つい、「勝手にしろ」と叫びたくなることもあるでしょう。非行を繰り返す我が子を、言葉ではダメだから、と力尽くで部屋に閉じ込めたり、体罰でしつけしようとしてしまうこともあるかも知れません。
それは子どもにとっては辛いことでしょうし、そうせざるを得ない親の切なさも分かりますね。
(次回に続きます)
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